近年は地球温暖化の影響もあってか、超大型台風の発生、集中豪雨の頻発などによる気象災害が後を絶ちません。
これらの災害を防ぐべく、台風や集中豪雨の予報や警報などの防災気象情報は以前よりも頻繁且つ正確に気象庁から発信されて注意や事前の備えを促し、各地方自治体も早目の避難を呼びかけるようになってきています。
このように事前に情報を得る事ができても、私たちは
「ここは周囲に山も川も海もない市街地だし大した被害はないだろう」
「台風なんて毎年の事だし慣れている」
「昨年も台風直撃と大騒ぎしたが結局何も起こらなかった」
などと考えてしまいがちです。
ところが実際に被害に遭った方たちに災害ボランティアでお会いすると
「長年ここに住んでいるけどこんな事は初めてだ」
と多くの方が仰います。
それだけ近年の気象変化は我々の想像を上回るほどの脅威になっているという事なのでしょう。
ご自身の住んでいる地域に対して台風や集中豪雨などの防災気象情報が出た場合は、楽観視せず、水道・電気などのライフライン断絶を想定し以下のものを備えておく事が大切だと思われます。
何が何でも水の確保!
断水した場合に水が全く無ければ大変な困難に直面します。
備えとして風呂(浴槽)に水を貯めておきましょう。
一般的なサイズの浴槽で200-300L程度の水を貯められます。
数日間はトイレを流したり体を拭いたりなど多用途に使えます。
また、キャンプ用ポリタンク、大きめのペットボトル等にも水を確保しておきます。
これらの水は飲料水としてはもちろん、簡単な料理にも使えます。
夏の暑い時期に断水と停電が重なった場合は、冷房も使えず水も飲めずという過酷な状況になります。
水を確保しておけばタオル等を濡らして体を冷やしたり拭いたりする事もできます。
<関連記事>
ラジオは貴重な情報源
停電に備え、テレビに代わる情報源としてラジオを準備しておきましょう。
停電が長期に及ぶ可能性もありますので、ラジオ内の電池は新しいものに換えておきましょう。
また、予備の乾電池を備えておけば更に安心です。
注意!:スマホや携帯でも多くの情報を得られますが、災害時は通信障害が発生する可能性もありますのでスマホ・携帯だけに頼るのはリスクが大きいと言えます。
<関連記事>防災ラジオに求められる機能、商品選びのポイントとは?
スマホ・携帯はフル充電スタンバイ!
スマホや携帯の電池はフル充電しておきましょう。
また、モバイルバッテリーも同様にフル充電しておきます。
スマホをご利用でモバイルバッテリーをお持ちでない方は、是非ともこの機会に購入しておきましょう。
容量は最低限10,000mAh以上のもの。
(値段2,000-5,000円程度)
<関連記事>
災害による通信障害が発生していなければ、スマホや携帯で確認できるニュースやSNSは貴重な情報源となります。
また、万が一、救助・援助を求めなければならない状況に陥った際にも役立ちます。
ガソリンの確保
残念ながら被災してしまい、救援物資の受け取りが必要となった場合、車のガソリンが足りないという事になると大変です。
また、停電による信号機の停止や物資確保場所への車の集中などによって渋滞が発生し、移動する際にも普段よりガソリンを多く消費します。
ところが、災害時のガソリンスタンドは非常に混雑する傾向があります。
そうなる前に、つまり台風・大雨がやってくる前にガソリンを満タンにしておきましょう。
また、停電で自宅のエアコンが使えない場合は、車のエンジンをかけエアコンを使用し休息をとる事もできます。
(この場合は長時間ではなく例えば「15分だけ」などと時間を決めて使用するようにしましょう)
車は、気密性があり、エアコンがあり、電源があり、ラジオがあり、『第2の家』として災害時も大いに活躍します。
その他、備えておくと良い物
- 非常用トイレ・携帯トイレ
集合住宅などでは下層の浸水によりトイレが使えなくなることがあります。
大雨・台風に限らず地震でトイレが使えなくなることも。
一般備蓄として非常用トイレは是非備えておきたいアイテムの1つ。
また災害発生時公衆トイレが使用不能になる場合があります。
そんな時、どうしても外出しなければならない場合の緊急用として携帯トイレを持っておくと安心です。 - 懐中電灯・ランタン
停電時、夜間寝るまでの灯りが必要になります。
行動時に目的物を照らす懐中電灯、空間を明るくするランタンがあると助かります。 - ウェットティッシュ・ボディシート
断水時、体の衛生状態を保つために役立ちます。 - 水のいらないシャンプー
水が無くても頭皮をすっきりさせることができます。 - アルコール消毒液・不織布マスク
新型コロナの影響で必需品となっていますが、在庫を切らさないよう注意しましょう。
その他、小さいお子さんがいる家庭ではおむつや粉ミルク、また女性はサニタリー用品の残数も確認し、少ないようだったら補充しておきましょう。
IHを使っているオール電化のご家庭では、カセットコンロとカセットガスを備えておくと便利です。
また魔法瓶タイプの水筒があると一度作った温かい飲み物を長くキープでき、寒い時期に重宝します。
台風・大雨前準備リスト
台風・大雨来襲に備え準備しておくべきことをリストにしました。
ここをクリック ⇒ PDF台風・大雨前準備リスト
印刷または画面表示を見ながらチェックしてみてください。
<更新履歴>
2019/10/08 記事公開
2021/05/20 「その他、備えておくと良い物」に「非常用トイレ」「懐中電灯・ランタン」「アルコール消毒液」「不織布マスク」を追加(準備リストも更新)。