考察 from 文献

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『子連れ防災実践ノート』

2014年4月14日

子連れ防災実践ノート

企画: MAMA-PLUG
編集: Lo紀子(MAMA-PLUG『ACTIVE防災』ファシリテーター)

本書は、「『被災ママ812人が作った、子連れ防災手帖』の体験談をもとに、子連れファミリーにとって必要な備えを、子育てママの視点から、実践しやすいようにまとめたものです。」(引用)である。

管理人は、前作『被災ママ812人が作った、子連れ防災手帖』を読まず、いきなり本書を読んでみたが、結果、特に問題は感じられない。勿論、東日本大震災の体験談を集めた前作を読んで、前知識を備えた上で本書を読むほうが、内容はスムーズに頭に入ってくるのかもしれないが、これはこれで一つの完成体と言える。是非ともお薦めしたい本の一つになった。

上記引用書きにあるように、本書の主旨は、「なにはともあれ、できるところから防災活動やってみましょう!」という感じで、それぞれの家庭に於いて、家族単位で行うべき防災に主眼が置かれている。だからと言って、子供のいない家庭や一人暮らしの若年層・老年層には役に立たないかというと、そうでもない。ご近所さんや友人を家族と置き換えたら良いのである。

本書を読んでまず感心するのが、なかなか進まない家庭内防災活動、その普及を妨げている要因を的確に掴んでいること。一つ目は、【M】面倒、二つ目は、【M】もったいない、最後に、【K】お金と負担がかかる、これらを三つ合わせてMMKというわけである。

確かに、漢字で「防災活動」と書いてしまうと、取っ付き難い感じがする。何から始めたら良いのか分からないし、面倒だ!となってしまう。おまけに、実際に災害が起きなければ時間と金が無駄になってしまう・・・と考えてしまうと、普段忙しいあなたは、二の次三の次・・・となってしまうのは自然な流れだ。

普及の阻害要因が分かれば、それに合わせて対応が打てるとばかりに、本書では「アクティブ防災」という考え方を提案している。つまり、「~ながらの防災」というわけだ。例えば、キャンプやハイキングを楽しみながらの防災。趣味である旅行にちょっと防災を結び付けてみたりと、何か自分にとって楽しいことの延長線上に防災活動を置くということ。

ちょっと考えてみてほしい。キャンプをする時、どんな物を持っていくか? それは、テント、ランタン、調理具、寝袋・・・・等々。かなりの部分が防災用品と被っていることに気がつくはずである。これらグッズを買い揃え、キャンプで使いこなすということは、防災における避難場所生活の予行演習になると考えることもできるだろう。本書にこうある「避難生活自体がそんなに苦痛にならなかったという家族の多くは、キャンプや山登り、ハイキングなどの、アウトドア経験者でした。」と。

また本書では、「我が家の防災会議」を開くことを提案している。家族全員で、災害時の避難先を確認したり、防災マップと作ってみたりと、災害に対して事前に備えておきましょうということである。議題として19項目を挙げており、それぞれの確認結果を書き込める実践ノートの機能もある。

巻末には、子供に持たせる「パーソナルカード FOR KIDS」や緊急時の為の備忘メモ、いざという時の行動チェックリストなどもあり、僅か80ページの薄い「ノート」であるが、至れり尽くせりの内容となっている。

本書を一読すれば、すぐにでも家族防災会議を開けるはずだ。その為に、本書はかなり防災活動のハードルを低くしてくれている。是非とも本書を活用して実践を始めてほしい。

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